【2020年】酉の市はいつ?商売繁盛の縁起物が熊手の理由も教えます

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【2020年】酉の市はいつ?商売繁盛の縁起物が熊手の理由も教えます
酉の市(とりのいち)とは、11月の酉の日に神社やお寺でおこなわれる行事で、商売繁盛や翌年の幸福を願う熊手が名物です。酉の日は固定されておらず毎年変わるため、酉の市の日程もその年によって異なります。本記事では、2020年の酉の市の日程と意味や歴史、熊手や頭の芋などの縁起物、関東三大酉の市を解説します。

酉の市の基本情報

古くから神社やお寺でおこなわれてきた酉の市には、現在も多くのお客さんが集まります。まずは概要や由来、歴史などの基本情報から見ていきましょう。

酉の市とは

11月の酉の日に、鳥や鷲に縁がある神社やお寺でおこなわれる酉の市。酉の日の数え方には、古代中国で誕生した十二支が深く関係しています。

12年に1回「酉年」があるように、12日に1回の周期で「酉の日」があります。そのため、酉の日は毎月少なくても2回、多いと3回あります。中国から伝わったとされる六十干支(ろくじっかんし)が表記されているカレンダーで、「己酉(つちのととり)」「丁酉(ひのととり)」「辛酉(かのととり)」と書かれている日が酉の日です。

酉の市は関東圏を中心に、愛知県や大阪府内を始めとする、全国の神社やお寺で開催されています。

酉の市の由来

酉の市の由来としては、諸説あります。中でも、「神道」「仏教」「収穫祭」の3つの説が有力視されています。

①神道説:目黒区の大鳥神社や、浅草の鷲神社(おおとりじんじゃ)が祀っている、「日本武尊(やまとたけるのみこと)」が11月の酉の日に亡くなったことが由来。

②仏教説:東京都台東区の長國寺(ちょうこくじ)にある、「鷲妙見大菩薩(わしみょうけんだいぼさつ)」のご開帳日に開催される門前市が由来。

③収穫祭説:秋の収穫を祝うため、東京都足立区の大鷲神社(おおとりじんじゃ)の近隣住民がおこなっていた、「鷲大明神(おおとりだいみょうじん)」に鶏を奉納する収穫祭が由来。

酉の市の歴史は江戸(東京)と共に

昔は「酉の祭(とりのまち)」と呼ばれていましたが、祭りの会場に市が立つようになったことで、いつしか「酉の市」と呼ばれるように。江戸時代に生きた人々の生活などが記されている「東都歳時記(とうとさいじき)」には、1750~60年には既に酉の市が賑わっていたこと、それ以前からおこなわれていたことが記載されています。由来や歴史にあるように、東京近郊で親しまれたイベントのようですね。

【2020年版】酉の市の日程について

2020年は11月に酉の日が3回訪れるため、酉の市が3回おこなわれる年です。ただし、新型コロナウイルス感染症の流行により、2020年の酉の市が開催されるか未定な神社が多いので、足を運ぶ前に最新情報を確認しておくことをおすすめします。

一の酉

11月最初の酉の日におこなわれる酉の市を「一の酉」と呼びます。2020年の一の酉は、11月2日(月)です。平日に開催される酉の市は、どこの寺社も参拝客が少ない傾向にあります。

二の酉

名前の通り、2回目におこなわれる酉の市が「二の酉」です。2020年は、11月14日(土)が二の酉です。 2020年の休日におこなわれるのは二の酉のみなので、参拝者が多いと予想されます。

三の酉

3回目の酉の日におこなわれるのが、「三の酉」。三の酉(とり)まである年は火事が多いといわれています。2020年の日程は11月26日(木)です。2020年は3回中2回が平日開催になります。

ただし、新型コロナウイルス感染症の影響で、酉の市がおこなわれない恐れもあります。例えば浅草の鷲神社は、2020年8月末日までに開催の可否が決定され、9月初旬頃に結果が発表される予定です。
【公開までに再確認します】

縁起物の熊手について

寺社から溢れんばかりの人々が熊手をこぞって購入する姿は、酉の市の風物詩の1つです。こちらでは、熊手が縁起物になった理由や粋な買い方、正しい飾り方などを解説します。

熊手が商売繁盛の縁起物になった理由

先端が熊の爪のような形をしている熊手。その形が「福や運、金銀を自分の手元に集める」と連想されたことで縁起物の1つになりました。七福神・松竹梅・大判小判・打出の小槌・鯛・米俵など、いろいろな縁起物が飾られています。

粋に遊ぶ熊手の買い方

酉の市は「熊手の商談」と呼ばれる、熊手商と客の駆け引きが名物です。値切れば値切っただけ縁起が良いと言われているので、ここは腕の見せ所。お店の人に熊手が欲しい旨を伝えたら、熊手商との商談スタートです。

例えば、熊手商が「5,000円!」と値段を伝えてきたら、お客さんは「4,500円!」と値切ります。「買った」(勝った)、「まけた」(負けた)の駆け引きを続けて商談が成立したら、熊手の代金を支払います。

値切った価格ではなく、最初に聞いた値段で支払うのが粋な買い方。値切った分は熊手商への「ご祝儀」とするのです。熊手商とお客さんの両方の気分が良くなった頃、周囲にいる人たちも参加する手締めがおこなわれます。商売繁盛や福を願ってみんなで手を打つ瞬間は、自然と心が元気になって笑顔が溢れるでしょう。

酉の市で購入する熊手は、毎年少しずつ大きくしていくと良いとされているため、まずは小さめのサイズから購入してみるのがおすすめです。

熊手の持ち帰り方と飾り方

今後1年間の幸福を願い、熊手を天に向け高く掲げながら持ち帰ります。家に到着したら、玄関などの少し高いところに飾るか、神棚に供えて新しい一年を迎えましょう。

熊手の処分方法

前年の物など、以前購入した熊手は酉の市に持っていき、感謝の心を込めて神社の納め所に返します。納められた後はお焚き上げなどで燃やされ、清められた状態で役目を終えます。

熊手以外の縁起物について

酉の市の縁起物で最も有名なのは熊手ですが、実はその他にも縁起が良い食べ物などが販売されています。こちらでは、酉の市で購入したい熊手以外の縁起物を紹介します。

頭の芋

酉の市では、直径10cm程度の大きな芋が売られています。八頭(やつがしら)とも呼ばれる頭の芋(とうのいも)は里芋の1種。「頭」と付く名前から「出世する」、1つの芋からいくつも発芽する姿から「子宝に恵まれる」ことを連想させる縁起物です。頭の芋を扱う屋台数は減少気味なので、見つけたときは購入してみてはいかがでしょうか。

切山椒・黄金餅

山椒の粉と砂糖、上新粉などで作られた餅菓子を、切山椒(きりざんしょ)と呼びます。日本で最も古い香辛料と言われている山椒は「捨てる部分がなく、すべてを活用できる点が有益」とされたことで、縁起物の1つになりました。

一方の黄金餅(こがねもち)は、別名を粟餅(あわもち)と言います。黄色の見た目が小判に似ているため、「財をなせるように」といった意味を込めた縁起物として扱われています。

熊手守り(かっこめ)

竹製の小さな熊手の先端に稲穂やお札などが付けたものが、熊手守りと呼ばれるものです。名前は似ていますが熊手とは別物で、神社やお寺から授与されます。「福をかきこむ」といった意味から「かっこめ」と呼ばれるケースもあるようです。自宅では、熊手とセットで飾ります。

関東三大酉の市とは

日本各地でおこなわれている酉の市の中でも有名なのが「関東三大酉の市」です。こちらではそれぞれの特徴や日程を紹介します。新型コロナウイルス感染症の拡大により、中止になる場合や開催が未定の場合もありますので、向かう前に開催の可否を確認してください。

浅草・鷲神社

毎年、熊手店や露店を含めた800~900店舗ほど出店され、70~80万人もの参拝客が訪れる神社です。2020年の開催時間は、午前0時から午後24時までの予定です。

新宿・花園神社

前夜祭と本祭がおこなわれる点が、花園神社の特徴です。2020年は、11月1日(日)・11月13日(金)・11月25日(水)が前夜祭で、本祭は酉の日である11月2日(月)・14日(土)・26日(木)におこなわれる予定です。

花園神社には、名物でもある珍しい「見世物小屋」があります。料金を支払って中に入ると、昭和を感じられる舞台上で繰り広げられるさまざまな芸を見られます。

府中・大國魂神社

東京都府中市にある大國魂(おおくにたま)神社は、かんざしをモチーフにしたお守りや、神符熊手を酉の市で頒布しています。拝殿の西側には大鷲(おおわし)神社もあります。

酉の市の熊手や縁起物で幸福を祈ろう

酉の市で販売されている熊手には、「今後も幸せで過ごせますように」という祈りが込められています。コロナ禍だからこそ、酉の市の熊手で幸福を願ってみてはいかがでしょうか。毎年日程は決まっていますが、今年は勝手が違います。事前に開催の可否を確認してから足を運んでくださいね。