お葬式の費用はいくら必要?相場と内訳を徹底解説

分かりにくいと言われるお葬式の費用。一般的な葬儀費用にはどういうものが含まれているかご存じでしょうか。お葬式の費用は大きく分けて、葬儀関連費、宗教者へのお礼、飲食費の3つです。この記事ではお葬式の費用の相場と、事前に考えておきたい5つのポイントについて解説します。

目次

お葬式は何にいくらぐらい費用がかかる?

お葬式は、決めることも多く慌ただしくなりがちです。特に急な葬儀では、費用について考える暇もなく「すべて終わった後に、総額にびっくり……」という話も珍しくありません。実際、お葬式にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?

葬儀の費用・平均は約195.7万円

日本消費者協会の2017年の葬儀についてのアンケート調査によると、お葬式の全国平均費用は約195.7万円となっています。

ただし宗派やお葬式の規模、葬儀の形式などによっても費用は変わってくるため、参考程度にとどめておくと良いでしょう。

お葬式の費用の内訳

お葬式の費用の内訳は、大きく分けて3つになります。

1.葬儀一式の費用
葬儀一式の費用とは、「遺体の搬送・通夜・葬儀・告別式」など、お葬式の一連の流れで発生する費用です。葬儀社に依頼した際の「葬儀プラン」がこれに当たります。

ここで注意したいのが、「葬儀一式の費用」がお葬式の全額ではない点。お葬式の費用は以下で紹介する「寺院費用」や「通夜からの飲食接待費」なども別途かかるので、これですべてと思わないようにしましょう。

2.宗教者へのお礼(寺院費用)
通常、日本に多い仏教の葬式「仏式葬儀」では、通夜〜翌日の火葬までの読経や戒名授与を、懇意にしている寺院の僧侶に依頼します。このお礼として支払うお布施を、寺院費用と言います。寺院費用の全国平均相場は約47万円とされています。依頼する寺院や依頼内容、間柄等々によって異なりますので、事前に尋ねておきましょう。

また、神道の場合は神主に、キリスト教の場合は司祭や牧師に葬儀の段取りを依頼し、それぞれ相応のお礼をします。

3.飲食接待費
飲食接待費とは、通夜から火葬まで葬式の一連の過程で振る舞われる飲食の費用や、葬儀社の人件費のことです。飲食接待費の全国相場は約30万円程度です。これは、お葬式に参列する人数によって異なります。予算の目安は、参列者数に4,000円をかけたものです。

お葬式の費用がかさむ理由は?

お葬式の費用がついかさんでしまう理由は、主に2つあります。

まず1つ目は、参列者の数が読みにくいことです。
結婚式であれば当日の参加者を事前に把握できますが、お葬式ではそれは困難です。故人が生前広く交友関係を持っていた場合は、特に正確に把握できずに、参列者数も少々多めに見積もることになります。

もう1つの理由は、料理や香典返しの品のランクアップです。
身内が亡くなると、お葬式以外の手続きでも忙しくなり、葬儀社の勧めるプランに任せてしまうことがあります。また、故人にしてあげられる最後のことだから、といいものを選びランクアップしがちです。

葬儀プランを決める際は、契約内容にしっかりと目を通して予算をオーバーしていないか確認することをおすすめします。

お葬式の形式別・必要な費用

一般的な葬儀に加えて、家族葬や直葬など、お葬式にはさまざまな形式があります。式の内容によってかかる費用も変わってくるので、どのような形をとるのかあらかじめ考えておく必要があります。

一般葬

一般葬とは、家族や親戚、親しい友人のみならず、仕事関係の仲間や近隣住民といった生前、故人と縁のあった方の多くが参加できる形式の葬儀です。

同じ一般葬でも、仏教の儀式にしたがって執りおこなう「仏式」や、日本固有の宗教である神道のならわし通りにおこなう「神式」、キリスト教の教えにのっとった「キリスト式」などがあります。

必要な費用に関しても、仏式、神式、キリスト式でそれぞれ異なります。仏式は全国平均196万円で、他宗教よりも高額な傾向にあります。葬儀費用に加えて読経料や戒名料が必要とされているためです。

とはいえ、これはあくまで一般論です。神式でも玉串(たまぐし)料や神饌物(しんせんもの)料、キリスト式では献金といった仏式にはないお礼の費用がかかります。

家族葬

家族葬とは、一般葬と異なり家族や親戚、親しい友人を中心におこなう葬儀です。お葬式の流れは一般葬と同じですが、自由度が高く、規模が小さくなることも多いので飲食代や人件費などの費用を抑えられる場合があります。

なお、エンディングデータバンクによる首都圏を対象とした2016年の調査によると、家族葬にかかる費用は約115万円となっており、一般葬よりも80万円ほど安くなる傾向にあります。オリジナリティを求めたり、費用を抑えたりしたい場合は検討してみる価値がありそうです。

直葬

直葬は、一般葬や家族葬にある通夜や葬儀、告別式をせずに、火葬のみでのお別れの形です。家族や親戚など、ごく身近な人たちだけで執りおこなわれるのが一般的です。また、通夜や葬儀、告別式の段階を省くので、お葬式一連の費用も抑えられます。

ただし、「お葬式に関する全国調査」(鎌倉新書/2017年)によると、形式別の割合は一般葬が52.8%、家族葬が37.9%あるのに対し、直葬は4.9%と少なく、あまり一般的とは言えないのが現状です。ご臨終から火葬までの期間が一般葬や家族葬よりも短く、親族や故人の友人など縁のある人に相談や報告ができないこともあります。後日、トラブルになることが多いともされています。直葬を選択するならば、事前に家族・親族間で十分に話し合う必要があるでしょう。

お葬式の費用について考えておきたい5つのポイント

「最期のお見送りくらい精一杯のことをしたい……」と思うかもしれませんが、費用をかけすぎてご遺族のその後の生活が圧迫されてしまっては本末転倒です。本当に必要な費用に抑えるためのポイントを紹介します。

葬儀社を利用する場合は複数の見積りを

葬儀社への見積りは、1社のみに依頼するのではなく、2〜3社などの複数に依頼して比較検討しましょう。お葬式のプランは一見どこも同じような内容に見えますが、葬儀社によって大きく異なります。1社のみで決めてしまうと割高であっても気づかず、希望通りの内容が含まれていない可能性もあります。

なお、インターネット上には相場よりも安い費用で葬儀ができる、と宣伝をしている葬儀社もあります。その場合は葬儀・告別式をおこなわない「火葬のみ」であったり、搬送費用が別途必要であったりするなど、結局はプラスアルファの出費に見舞われる可能性もあります。必要なものが含まれているか必ず確認するようにして、最安値だけにつられないようにしましょう。

葬儀社の会員制度などを利用する

葬儀社の会員制度を利用するのも、お葬式の費用を抑える方法のひとつです。入会しているとお葬式費用のいくらかを割引してもらえるほか、その葬儀社が提携している企業やお店でも割引などのサービスが受けられる場合があります。

また、「冠婚葬祭互助会」では、毎月少額を積み立てていくとお葬式をおこなう際、積立金に応じたサービスを受けられます。

お葬式の費用の支払い方法は?

お葬式費用の支払い方法は、現金の振り込み、手渡し、クレジットカード、分割払い(ローン)など、さまざまな方法があります。この中でも特に一般的なのが現金決済です。お葬式の費用は数十万円〜数百万円と高額になりますが、すぐに用意できるのであれば最もスムーズでしょう。

お葬式の前後には介護施設や病院への支払い、遺品整理などにも費用がかかります。まとまった金額を用意できないときに備えて、クレジットカードの使用や分割払いができるかなどを確認しておきましょう。

なお、葬儀社への支払いはクレジットカードやローンが可能であったとしても、宗教者への支払い(僧侶へのお布施など)は現金が基本なので注意しましょう。

お葬式の費用はいつ払う?払えない時は?

お葬式の費用は葬儀終了後、1週間以内に支払うのが一般的です。また、葬儀社によっては前金として半額を支払い、すべて終わってから残りを支払うところもありますので、事前の確認が必須です。

お葬式費用は数十万円〜数百万円と高額なので、故人の死亡保険金や香典を加えても足りないという人がいるのも事実。そんな場合は国の「葬祭扶助制度」を利用する方法もあります。

葬祭扶助制度を利用するには「生活できないほどに困窮している」など、ある一定の条件を満たさなければなりません。自分が条件を満たしているのか分からないときは居住地の役所に相談してみましょう。

生前から話し合っておくことが大切

終活の一環として葬式をどのようにしてほしいのかなど、自分の希望をエンディングノートに書いたり、生前から自らの葬儀について、家族と話し合ったりすることも大切です。意思を伝えておけば、残された遺族も葬儀の方向性を決めやすくなりますし、できる限り故人の思いをを叶えたいと考えるはずです。

また、葬儀の生前契約を葬儀社と結んでおき、その内容を家族に伝えておくと、さらに理想の葬儀に近づけるでしょう。いざ葬儀となっても、残された遺族は慌てずスムーズに準備にとりかかれます。

理想のお葬式にするために

お葬式は、費用をかければかけるほど良いものになるというものではありません。理想のお葬式に近づけるためには、「どういった形式で葬儀を行うのか」、「どれくらいの規模にするのか」など、自分の希望を生前から考えておくことが大切です。

ご家族とお葬式について話し合い、準備をしておけば、ご本人にとってもご家族にとっても理想のエンディングが迎えられるでしょう。

ファミーユからのワンポイントアドバイス

小澤光国(都市総合支社/1級葬祭ディレクター)

金額の安い・高いの判断は千差万別で、価値観によります。お葬式に「10万は高い」、「100万でも安い」という方がいらっしゃいますが、重要なのは納得のいくお葬式ができるかどうかだと思います。

そこで大切なことを2点お伝えします。

①事前に見積書を貰うこと
→見積書には内容の記載があります。どこまで含まれていて、どこから別料金なのかを把握しましょう。

②実際に葬儀社の担当者と会って相談する
→事前無料対面相談を利用しましょう。そこで対応してくれた担当者の所作、言葉遣いがその会社のレベルです。

お葬式は一度きりでやり直しがききません。慶事ごとは入念に調べて業者を決めるのにお葬式はどこでもいいやは不自然だと思いませんか?

①見積書と②事前相談で、100%とは言えませんが、限りなく納得のいくお葬式が叶えられると思います。

アドバイザープロフィール

小澤光国
■家族葬のファミーユ 都市総合支社/1級葬祭ディレクター
■ファスティングで10キロの減量に成功しました。