互助会を解約する方法とは?手順や必要なものを解説

わたしのお葬式
互助会を解約する方法とは?手順や必要なものを解説
「残される家族に迷惑をかけたくない」と、事前に費用を準備する方もいらっしゃいます。冠婚葬祭互助会(以下「互助会」)の積立金のシステムも、そういった考えから生まれたものですが、追加料金や解約時のトラブルが続出して互助会離れが加速しています。そこで、互助会解約を考えている方のために、解約の手順などをご紹介します。

互助会とは?

互助会は「相互扶助の精神」に由来し、昭和初期に作られたシステムです。戦後の物資が不足した時代には、葬儀や結婚式をおこなう際、地域社会で助け合っていました。その助け合いの精神が、互助会の起源なのです。

満期までの一定期間、毎月掛金を支払うことで、サービス(役務)をお得に利用できるのが互助会のシステムです。提供するサービスはご葬儀だけでなく、七五三や結婚式といった冠婚葬祭全般に渡り、加入者ご本人とご家族が利用できます。

注意すべき点は、あくまで利用できるのはサービスのみであり、満期を迎えても現金では返ってきません。また、互助会は経済産業省の許可を受けていますが、組織ごとに独立しているため、サービスの内容は互助会によってさまざまです。

互助会のメリット

①冠婚葬祭全般のサービスをお得に利用できる

冠婚葬祭に関するさまざまなサービスを、会員ならではのお得な割引価格で利用できます。ご葬儀や結婚式はもちろん、七五三や成人式などが一例としてあげられます。

②加入者ご本人はもちろん、ご家族もサービスを利用できる

契約内容によりますが、一般的には加入者ご本人と同居しているご家族がサービスを利用できます。ただし、同居していないご家族の場合は、名義変更をすることで利用が可能になる場合も。

③設備が充実した施設を利用できる

互助会で利用できる施設は、豪華絢爛な設備で調度品も整っていることが多く、質の高いご葬儀や結婚式を執りおこなうことができます。参列者への料理や返礼品なども、充実したものを提供するところが多く見られます。

④急に必要となる出費に、月々安価で備えられる

結婚式は準備に時間を掛けられますが、ご葬儀の場合は突然です。急な出費に慌てる方も多いなか、毎月一定額を積み立てる互助会なら、急なご葬儀にも金銭的・精神的な余裕が生まれます。

互助会のデメリット

①選べるプランが限定されてしまう

基本的に互助会で用意されたプランから選ぶことになります。ご葬儀を例に取ってみましょう。葬儀社は全国に8,000~9,000社あるといわれますが、互助会に加入しているとその葬儀社しか選べないという選択の不自由さが生じます。インターネットで簡単に葬儀社やプランを探せる昨今、互助会のシステムが逆に不便になる可能性もあるのです。

また、引っ越しの際には引っ越し先の別の互助会に移ることは可能ですが、元の互助会とは運営会社が違う場合、満足できるサービスが受けられるとは限らない点にも注意が必要でしょう。

②積立金ですべての費用をまかなえない場合が多い

実は、満期を迎えていてもご葬儀や結婚式の費用全額を積立金でまかなうのは難しく、多くの場合は追加費用が必要となります。互助会に入っているから金銭的には安心だと思っている方も多く、のちのちのトラブルに発展することがあるのです。

また、先述した通り、互助会のサービスは多くが豪華なものです。しかし、現在ではあまり見られなくなったサービス(葬儀の際の受付テントや家紋入り提灯など)が付いている場合もあり、使用しなかったとしても差額の現金が返ってくるわけではありません。

③加入している互助会が倒産する可能性もある

互助会は民間企業が運営しており、会員数が減少したり会館の維持費がかさめば、倒産をする可能性もあります。その場合、積立金は支払った金額の半分しか返ってきません。また、冠婚葬祭業である互助会は、昨今ではブライダル業の経営難で倒産することもあるようです。

④お金を使う自由度がなくなる

互助会の積立金は、ご葬儀や結婚式などのサービスに利用するためのお金です。銀行預金などのように、自由に引き出して、さまざまな用途で利用することはできません。

⑤解約する場合は手数料がかかる

解約時には、それまで支払った金額から解約手数料を差し引いた金額が返金されます。解約手数料は、契約内容や支払回数などに基づいて計算されるのが一般的です。

互助会を解約するのに必要なものと手順

「互助会に一度入ると解約できない」「解約したいけど積み立て金がもったいないから解約しない」という声もあります。しかし、実際には互助会の途中解約は可能ですし、手数料は引かれますが返金もされます。解約時に必要なものと手順をご紹介しましょう。

解約に必要なもの

 ・加入者証(会員証)
 ・印鑑
 ・本人確認書類(運転免許証・健康保険証など)
 ・銀行などの口座番号(払戻金の振込みのため)

解約の手順

【1】 加入者ご本人が互助会に連絡し、解約の意志を伝える。
【2】 解約書類を送付してもらうか窓口に出向き、捺印した提出書類が受理され次第解約。
【3】 その後、払戻金が指定口座に振り込まれる。

加入者ご本人以外が解約手続きをする場合

解約手続きは加入者以外の方でも可能です。互助会から定期的に通知書が届いていても、加入者が亡くなった際に連絡があるわけではありません。「親が互助会に加入していたのに家族が知らなかった」という状況で、結果的に互助会のサービスを利用しないケースも多いのです。

手続きとしては、ご本人の解約と基本的には同じです。ただし、委任状が必要となり、払戻金は加入者ご本人の口座に振り込まれます。また、加入者死亡や認知症などの場合には、除籍謄本や代理人の戸籍謄本などが必要になることも。

互助会の解約には手数料が必要?返金までの期間は?

ご葬儀や結婚式の形が多様化した昨今は、内容が充実したうえに価格が抑えられたプランが多く見受けられます。解約手数料を差し引いた返金分で、互助会以外の会社に希望のプランで依頼するほうが満足できることもあるのが現状です。

互助会解約手数料の目安

互助会の解約には手数料が必要です。規約や支払い期間、加入時期によっても金額は変わりますが、最大で支払った金額の2割程度の手数料になるようです。また、支払った回数によっては払戻金が出ない場合もあるので、正確な金額は互助会に問い合わせをする必要があります。

払戻時期

実際に返金されるまでの期間は、一般的には解約が受理された日から45日以内が目安です。ただし、経済産業省では「30日以内、できれば15日以内を目標に努力すべきもの」と定めているので、互助会によって前後することを念頭に置いておくのがよいでしょう。

解約に応じてくれないときは?互助会解約のトラブル対処法

互助会に「解約をしたい」と伝えても、スムーズに受け付けてくれない場合があります。なかなか解約できない場合は、経済産業省の窓口などに相談しましょう。

・経済産業省消費者相談室窓口

【経済産業省】
消費者相談室(本省):03-3501-4657

【地方経済産業局】
北海道経済産業局:011-709-1785
東北経済産業局:022-261-3011
関東経済産業局:048-601-1239
中部経済産業局:052-951-2836
近畿経済産業局:06-6966-6028
中国経済産業局:082-224-5673
四国経済産業局:087-811-8527
九州経済産業局:092-482-5457・5458
沖縄総合事務局経済産業部:098-862-4373

・一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 契約者相談室
0120-034-820(フリーダイヤル)

窓口への相談内容

互助会が解約に応じない場合は、加入者ご本人または代理人の方が上記相談窓口に連絡し、必要事項を伝えます。
【1】 加入している互助会名
【2】 対応した互助会担当者名
【3】 解約申請をした日時
【4】 解約に応じない理由
【5】 加入者氏名
【6】 加入者証番号

互助会の解約代行サービス

解約をスムーズに進めたい場合は、弁護士や互助会解約代行サービスに相談・依頼するのも一つの手段です。代行手数料は必要ですが、それによって煩わしい手続きや精神的な負担を大きく減らすことができます。

互助会の解約についてお困りなら

最近は終活ブームもあり、葬儀の形も多様化しています。希望に合う会場やプラン、良心的な価格の葬儀社も、インターネットなどで簡単に探せる時代です。

互助会の解約をお考えの方や、お困りごとがある方は、お気軽にファミーユまでご相談ください。葬儀専門スタッフが、年中無休でご相談を承っております。

また、互助会のような積立システムではありませんが、ファミーユにも会員制度があります。どなたでも無料でご登録でき、ご葬儀プランも割引価格でご利用いただけます。

さらに、ファミーユホールでは、人形供養や終活セミナーなどのイベントが開催され、会員様のご招待・ご優待もあります。解約も面倒な手続きは必要ありません。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。