お悔やみ状の書き方とマナー。葬儀に参列できないときは

お葬式のマナー・基礎知識
お悔やみ状の書き方とマナー。葬儀に参列できないときは

この記事はこんな方におすすめです

葬儀に参列できない
お悔やみの気持ちを伝えたい
お悔やみ状とは故人との別れを惜しみ、残された人へ慰めの気持ちを表す手紙のこと。主に、何らかの理由で葬儀に参列できない場合に送ります。この記事ではお悔やみの基礎知識をはじめ、お悔やみ状の書き方と例文、知っておきたいマナーとともに、葬儀に参列できない場合にお悔やみ状以外で弔意を伝える方法を紹介します。

知っておくべき「お悔やみの言葉」の具体例とマナー

遺族に向けて弔いの気持ちを表現する、お悔やみの言葉。お通夜や葬儀の場はもちろん、葬儀に参列できない場合にお悔やみ状を送る際も、故人や遺族に失礼のないように振る舞いたいもの。まずは、いざというときのために知ってきたい、お悔やみの言葉の具体例やマナーから紹介します。

お悔やみの基礎知識

お悔やみの言葉は、「この度はご愁傷様です」「心からお悔やみ申し上げます」などが一般的です。「ご愁傷様です」は、主に遺族との会話の中で使い、弔電やお悔やみの手紙などの文章には使いません。一方の「お悔やみ申し上げます」は、遺族との会話や弔電・手紙のいずれにも使える言葉です。
直接伝えるお悔やみの言葉については、以下の記事で詳しく紹介しています。

「忌み言葉」はマナー違反

人の死にまつわることや葬儀に関して、忌み言葉(いみことば)を使うのはマナー違反です。忌み言葉は「重ね言葉」のほかに「不幸を連想させる言葉」が該当します。それぞれの一例は次の通りです。
<重ね言葉の一例>
  • ますます
  • たびたび
  • しばしば
  • いよいよ
  • 重ね重ね
  • 返す返す
<不幸を連想させる言葉の一例>
  • 再び
  • 追って
  • 続いて
  • 浮かばれない
  • 苦しむ
  • 迷う
お悔やみ状を書く際は、上記の言葉を避けることが大切です。

葬儀に参列できないときに送る「お悔やみ状」の書き方と例文

何らかの理由で葬儀に参列できず、弔意を伝えるためにお悔やみ状を書く際は、基本の構成と内容を理解しておくとスムーズです。ここではお悔やみ状の基本構成と例文、書き方のポイントを紹介します。

お悔やみ状の基本構成

基本的に、お悔やみ状は「主文」「末文」「後付け」の三部で構成されます。それぞれに記す内容は次の通りです。
<主文>
  • お悔やみの言葉
  • 訃報を受けたことによる驚き、慰めの言葉
  • 弔問を欠席したことに対するおわびの言葉
  • 香典を同封した旨(同封した場合のみ記載)
<文末>
  • 結びの言葉
<後付け>
  • 日付
  • 差出人
  • 宛名
お悔やみ状を書く際は、上記のような基本の文章構成を把握しておくとスムーズです。

お悔やみ状の例文

この度は◯◯さんの訃報を受け、心よりお悔やみ申し上げます

〇〇さんには大変可愛がっていただきましたので、驚きと悲しみで言葉もありません

本来であれば直接お伺いするべきですが、諸事情により叶わず申し訳ございません

心ばかりのものを同封しましたので、御霊前にお供えいただけますようお願い申し上げます

ご家族はさぞご心痛かと思いますが、どうかお体を大切になさってください
お悔み状のイメージ

書き方のポイント①頭語はつけず、お悔やみの言葉を

一般的な手紙と違い、お悔やみ状では「拝啓」「謹啓」などの頭語はつけず、時候の挨拶も書きません。「心よりお悔やみ申し上げます」といった、弔意を伝えるお悔やみの言葉を冒頭に記すのが基本です。お悔やみの言葉は、短く、そして簡潔にまとめることを意識します。
なお、自分と遺族の面識がない場合は、自分と故人の関係性を文中に盛り込むことが大切です。

書き方②訃報を受けたことによる驚き、慰めの言葉

冒頭のお悔やみの言葉に続けて、訃報を受けた驚きの言葉や、遺族を気遣い慰める言葉を記載します。故人と遺族の関係性を考えた上で、文面に添える言葉を選ぶのが理想です。

書き方③弔問を欠席することに対するおわびの言葉

次に、葬儀を欠席することに対するおわびを書きます。このとき、詳細な理由を書く必要はありません。結婚式や新婚旅行、出産などの慶事が理由で参列できないときは、明記せずに「事情により」と表現するに留めます。

書き方④香典を同封した旨

お悔やみ状に香典を同封したとき、または供花や供物を送ったときは、その旨を文末に記載します。「心ばかり」という言葉を添えると、より丁寧な印象を相手に与えられます。

書き方⑤結びの言葉

締めくくりといっても、特別なことを書く必要はありません。大切なのは遺族の心に寄り添う気持ちです。
遺族へ対する励ましの言葉や、自分の悔しさを感じさせる言葉は遺族の心を傷つけてしまう恐れがあるので、お悔やみ状には記載しないようにしてください。

書き方⑥日付・差出人・宛名

最後に「日付」「差出人」「宛名」の順で後付けを記載したらお悔やみ状の完成です。日付は和暦で年月日を記載し、宛名は遺族の名前に敬称の「様」をつけます。

知っておきたい「お悔やみ状」に関するマナー

基本的な構成に加え、使用する便箋や封筒、切手に関するマナーも、お悔やみ状を書く前に把握しておくこと安心です。ここでは、マナーを詳しく紹介していきます。

封筒と便箋は白色で無地のものを選ぶ

お悔やみ状に適している便箋と封筒は、白地で無地のものです。カラフルなもの、イラスト入りのものは弔意を伝える手紙に適しません。便箋は罫線が入っていないものが理想です。しかし、手に入らない場合は罫線が入ったものでも問題はありません。
なお、横書きはカジュアルな印象を与えるため、便箋は縦書きのものを選びます。

薄墨・黒色の筆記用具を使う

本来、お悔やみ状は「涙で文字が薄くなってしまった」ことを意味する、薄墨の筆記用具で書くのがマナーとされます。とはいえ、すぐに薄墨の筆記用具を用意するのは難しいかもしれません。
そのため、黒色のボールペンや万年筆でお悔やみ状を書いても、マナー違反にはあたらないと考えられるのが一般的です。最近ではインクの色がグレーのボールペンも販売されているので、気になる場合はそのような筆記用具を使う方法もあります。

二重封筒は避け、便箋は1枚に収める

内側が二重になっている二重封筒は、透けにくいためフォーマルな場面で多く使用されます。しかし、封筒や手紙が重なると「不吉が重なる」ことを連想させてしまうので、お悔やみ状には適しません。同様の理由で、便箋も複数枚を使うのではなく、1枚で収まるように書くのがマナーとされます。

手紙の折り方にもマナーがある

便箋は折ってから封筒に入れますが、実は弔事の手紙には折り方にもマナーがあります。和封筒なら三つ折り、洋封筒なら三つ折りか二つ折りにします。洋封筒に入れるときは、文の書き始めが下に、便箋の封じ目が右になるように入れてください。
なお、香典では封筒に封字を入れるのはマナー違反ですが、お悔やみ状では入れても問題ありません。

切手は弔事用に合わせたものを貼る

お悔やみ状では、便箋や封筒と同じく切手も華美なものは避けるのがマナーです。お悔やみ状をはがきで出す場合は、弔事用の切手を貼ります。弔事用の切手は白と紫が基調の落ち着いた色とデザインで、喪中はがきや訃報の手紙、法事の案内などでも使われます。
なお、弔事用の切手として販売されているのは、はがき用の63円のみです。そのため、お悔やみ状を封筒で送る場合は、なるべく落ち着いた色・デザインの普通切手を選びます。おめでたい気持ちを表す、慶事用の切手だけは選ばないようにしてください。

【お悔やみ状以外】葬儀に参列できない場合の対応方法

事情があって葬儀に参列できない場合にお悔やみを伝える方法は、お悔やみ状だけではありません。最後に、お悔やみ状以外の方法として、弔電や香典、供花、供物を送る方法を紹介します。

弔電や香典を送る

訃報を受け、お通夜や葬儀に参列できないとわかったら、取り急ぎ弔電を式場宛に送る手配します。自宅宛でも構いませんが、家族が準備などで慌ただしく、当日式場に持参し忘れてしまうこともあるため、式場に直接送った方が安心でしょう。

弔電は、お通夜や葬儀の開始前に届くよう送るのがマナーです。遅くとも、式開始の1時間前までには届けたいところです。
また、故人との関係によっては弔電だけでなく香典も送ります。香典は自分で送る方法と、お通夜や葬儀の場で代理の人から渡してもらう方法があります。なお、現金を郵送する際は必ず現金書留にしてください。香典の場合は、不祝儀袋で包んでから現金書留専用の封筒に入れます。
弔電については、以下の記事で詳しく紹介しています。
香典の相場について知りたい人は下記を参考にしてください。

供花や供物を送る

お悔やみ状と一緒に、供花や供物を送るのも一案です。一般的に、弔事のお供え物は「悲しみを長引かせず、不祝儀が残らないように」という意味を込めて「消え物」が良いとされます。具体的には、菓子折りなどの食品、線香やロウソクなどの消耗品などです。花を送る場合は、匂いの強すぎるもの、派手な色のものは避けます。
ただし、供花や供物は遺族の了承を得てから送ってください。なぜならば、供花や供物は宗教や宗派、地域の慣習によって求められるものが異なるためです。

マナーを守った手紙でお悔やみの心を伝えて

訃報を受けたものの、何らかの理由で葬儀に参列できない場合は、わかった時点で早急にお悔やみ状を送るのがマナーです。お悔やみ状の書き方にはマナーがありますが、どれも難しいものではありません。大切な人を亡くし、悲しみや喪失感を感じている遺族の気持ちに寄り添った上で記すことが何よりも大切です。マナーを守った上で手紙を書き、心を込めてお悔やみを伝えてください。

この記事の監修者

政田礼美 1級葬祭ディレクター(厚生労働省認定・葬祭ディレクター技能審査制度)
家族葬のファミーユ初の女性葬祭ディレクター。葬儀スタッフ歴は10年以上。オンライン葬儀相談セミナーなどを担当。