一日葬とはどんな葬儀形式?流れやメリットを解説

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一日葬とはどんな葬儀形式?流れやメリットを解説
一日葬は、葬儀と火葬を1日でおこなう新しいお葬式の形式です。通常2日かけるお葬式を通夜をせずに1日にまとめます。時間と費用が圧縮されて、場合によっては遺族の負担を和らげることが可能です。この記事では一日葬の内容やメリットとデメリットなどを詳しく解説します。

一日葬とはどんな形式の葬儀?

葬儀から火葬までを1日で済ませる「一日葬」。どのような点が従来の葬儀と異なるのでしょうか。ここでは一日葬について知っておきたい基礎知識を解説します。

一日葬の流れ

一日葬は、参列者が集まって葬儀や告別式をおこない、告別式が終わってから火葬場へ出棺という流れになります。法律により「亡くなった後の24時間は火葬ができない」ため、一日葬といっても亡くなったその日のうちに葬儀がおこなえるわけではありません。

通常は遺体を搬送して安置し、葬儀社との打ち合わせや必要な手続きを済ませた翌日以降に葬儀をおこないます。初七日の法要については、告別式の後に続けて「式中初七日」という形式でおこなうところも増加しています。

一日葬に要する時間は、葬儀や告別式が約1時間、火葬から骨上げまでが約2時間、初七日の法要をおこなうとさらに約1時間かかります。全体で半日以上はかかると見ておくと良いでしょう。

一日葬の特徴

一日葬の特徴は「通夜がない」ことです。そのため参加者が少ない場合にも適しています。従来の葬儀であれば通夜の前に納棺をおこないますが、一日葬では当日の告別式が始まる前に納棺することも多いです。

通夜をしなければ通夜振る舞いの必要がなく、初七日の法要も式中初七日にして精進落としを省略することも可能です。葬儀社が扱っている一日葬プランは、食事代が別になっている場合が多いです。

メリットとデメリット

一日葬のメリットは、「費用が抑えられる」こと、「かかる時間が減る」こと、「参列者に対して長い時間対応する必要がない」ことがあげられます。

本来は2日かかる葬儀を1日ですませるため、通夜の飲食費や会場費がかかりません。ただし前日から遺体を預かってもらったり家族が泊まったりして、会場を利用する場合は2日分の会場費が必要になります。

デメリットは、一日で故人を送るため「慌ただしい印象がある」こと。通夜をしないことで「菩提寺や周囲の人から反対される可能性がある」ことです。葬儀の後に参列できなかった「弔問客への対応が増える」こともありえます。家族や菩提寺とよく相談をして、あらかじめ了承をとりつける必要があります。

一日葬に関するQ&A

一日葬を検討しているけれど「周囲に実際におこなっている人がいない」、「親族から何か言われるのでは?」など、不安を抱く人は少なくないでしょう。ここでは一日葬の気になる疑問に答えていきます。

費用はどれくらい?

一日葬の費用は約10~130万円で「参列者の人数」や「葬儀の規模」などによって異なります。かかる費用の内訳は「会場費」、「葬儀費用」、「参列者の接待費」などです。葬儀そのものではなく、食事や返礼品の費用を抑えることも可能。「火葬料」は火葬場に、「お布施」は寺院や僧侶に直接支払うものなので、別料金になります。

最近は一日葬のプランを扱う葬儀社が増えてきています。ただし、業者やプランの金額によって、会場費だけであったり、祭壇・棺代など最低限のものが含まれていたり、と内容が違います。一日葬のプランにオプションをつけていくと、思ったより高額になってしまうこともあります。

通夜がなく参列者が少ない分、香典が少なかったり香典そのものを辞退したりする場合には、その点も計算に入れておくことが大切です。

香典や供物は辞退するべき?

一日葬で香典や供物をいただいても問題ありません。葬儀の所要時間が短く、近年では香典や供物を辞退する家族が増えていることもあり、一日葬では香典の辞退を考える人もいます。ただし、通夜を行わないこと以外は従来の葬儀と違いなく、香典も同様の金額と考えてよいでしょう。

もし辞退するのであれば、葬儀の案内をする際にその旨をしっかりと伝えてください。

一日葬なら僧侶は不要?

一日葬でも、葬儀を進行したり戒名をいただいたりするために僧侶は必要です。菩提寺や葬儀社から紹介してもらった僧侶に来てもらうことになりますが、僧侶に来てもらったときは従来の葬儀と同じようにお布施を用意してください。ただし、一日葬は認められないとして菩提寺に断られることもあります。

家族が希望すれば僧侶なしでの無宗教葬儀も可能です。ただし菩提寺がある場合はお墓に入れなくなったり、今後の付き合いに影響したりする可能性があります。僧侶を「呼ばない明確な理由」と先方の納得が必要です。あらかじめ菩提寺とよく相談をしておいてください。

一日葬に参列することになったら?

次は一日葬に参列する側になった場合を解説します。心から故人を偲びたいという人のために、知っておきたいポイントについてもふれていきます。

香典を辞退すると言われたら?

葬儀の案内で「香典・供物・供花につきましてはご辞退申し上げます」とあれば、香典や供物、供花などについて遠慮するという意味です。辞退の連絡を受けているにも関わらず、香典などを渡すことは遺族の負担になるだけではなく、マナーに反することにもなります。

また「供花・供物はご辞退申し上げます」というケースもあります。この場合は香典が必要なので、慣例に従って目安となる金額を渡してください。

遺族が一般参列者からの香典や供物を辞退しても、親族はその限りではありません。はっきり「不要」と言われていなければ、用意していくようにしましょう。故人との関係の深さによって異なりますが、父母・義父母で3~10万円、兄弟・姉妹で3~5万円、祖父母で1~5万円くらいが相場とされています。

香典を辞退されたときでも、参列者は会葬御礼(会葬礼状)は受け取ります。

一日葬にかかる時間

一日葬の葬儀・告別式そのものにかかる時間は、約1時間と従来の葬儀とほぼ同じです。家族・親族以外はよほど親しい間柄でなければ、出棺をお見送りして解散となることも。しかし、告別式に続いて初七日の法要をおこなうときは、さらに30分から1時間かかるので事前に確認するようにしてください。

骨上げ後に戻って初七日をおこなう場合にかかる時間は、火葬・骨上げまで約2時間、初七日の法要に約30分~1時間ほどかかります。火葬場への往復時間などを含めるともう少し時間がかかるでしょう。葬儀の開始時間は午前10時~11時頃が一般的です。

参列には黒の礼服を着用

一日葬に参列する場合は黒の礼服(喪服)を着用します。葬儀の案内に「平服でお越しください」とあっても礼服で参列することが望ましいです。男性はブラックスーツや、濃い色の紺かグレーのスーツ。白のワイシャツに黒のネクタイ、靴や靴下も黒で統一します。

女性は黒のスーツやワンピース、アンサンブルなどで参列します。黒のストッキングに黒の靴やバッグで、アクセサリーはパールのものと結婚指輪のみです。

一日葬でも故人との別れはしっかりと

一日葬は、1日できちんとした葬儀をしたい人にはメリットが感じられる葬儀形態です。反面、まだ新しい取り組みで、親族や菩提寺からは反対にあうかもしれません。また、ゆっくりお別れがしたい人にとっては、ただ慌ただしい1日になってしまう恐れもあります。
一方、参列者にとっては一日葬でも葬儀・告別式に変わりはありません。
故人としっかりお別れをするという気持ちは、一日葬でも二日葬でも変わりなくありたいもの。一度きりの葬儀なので、関わる人の誰もが納得のいくお別れ方法を選びたいですね。