「友引にお葬式はNG」の理由と六曜のルール

ご家族の通夜・葬式準備
「友引にお葬式はNG」の理由と六曜のルール
お葬式で、まず決めなくてはならないのが日程です。親族の都合や葬儀場の空き具合などが関係しますが、暦の上での六曜(ろくよう)を重視する方もいます。
ここでは六曜の意味や友引にお葬式を避けるべきかなど、知っておきたい六曜の知識をご紹介します。

暦の六曜を見る

カレンダーにある友引、仏滅といった二文字は、六曜(ろくよう)や六輝(ろっき)と呼びます。ここでは、六曜それぞれがどういった意味を持つのか、そしてなぜお葬式に向かない日があるといわれるのかを解説します。

六曜とは?

六曜とは、陰陽五行説や干支を取り入れて作られた暦上の運勢とも言えるものです。毎日平穏に暮らすために、その日一日の運勢や吉凶の時刻・方位などを読み解きます。

「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つの暦で構成されており、それぞれ縁起の良い日と悪い日に分類することができます。

そのため、冠婚葬祭や引っ越しなどの行事の日を決めるときに活用されることが多々あります。

六曜の法則性

六曜は基本的に先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の順番で繰り返され、法則性があります。しかし現代のカレンダーで見ると、ところどころ不規則に見える部分があります。

その理由は、旧暦の朔日(ついたち)にあたる日は必ず六曜が決まっていることが関係しています。たとえば旧暦の1月1日は、必ず「先勝」から始まります。そして1月の末日がどの曜日で終わろうと、旧暦2月1日は「友引」から開始されるのです。ほかの月は以下の通りです。

・1月1日、 7月1日:先勝
・2月1日、 8月1日:友引
・3月1日、 9月1日:先負
・4月1日、10月1日:仏滅
・5月1日、11月1日:大安
・6月1日、12月1日:赤口

このように、固定された曜日を起点に再び順番通りに進んできます。六曜の1カ月は30日でしたので、現在の暦にあてはめるとこのルールが崩れます。そのためか不規則に並んでいるように見え、運勢を司る占いのようにも感じるかもしれません。

縁起の良い日・悪い日

六曜の中でも何をするのにも最も縁起が良い日とされているのが、「大安」です。結婚式も大安に行いたいという人が多いでしょう。

反対に、何をするのにもあまり好ましくない日が、「仏滅」と言われています。そのほか、「先勝」は午前中に何かをするのに適した日であり、「先負」は午後からが物事に取り組むのにふさわしい日とされています。また、午前11時から午後1時までの間に行動するのが吉であとは凶とされているのが「赤口」です。赤が血や火をイメージさせるため、ケガや火事に注意する日とも言われています。

最後に「友引」ですが、昔は「共引」と書かれていて勝ち負けのない平穏な日という意味がありました。大安の次に吉日とされていましたが、「友引」と記すようになってからは「友を引く」という意味合いで用いられることが多くなりました。友引はお葬式と深い関係があると考えられています。

友引にお葬式は不向き?

六曜の暦で見ると、友引は縁起の良い日に分類されています。それなのになぜお葬式には不向きと言われるのでしょうか。

友引に葬儀は不向きと言われる理由

お葬式には、通夜、葬儀・告別式、火葬などいろいろな儀式があります。このうち、友引に葬儀・告別式を行わない風潮があるのをご存じでしょうか? 前述の通り、この日に葬儀・告別式を行うと友も道連れにしてしまうという考え方があります。結婚式を友引に行うのは友にも幸を呼んで縁起が良いが、葬儀・告別式では友に死を引き寄せてしまうというわけです。そのため、慶事に向き、不祝儀事には不向きとされているのです。

本来の共引が友引へと変わり、このような意味になったのは陰陽道の友引日と混同されたためと言われています。友引日は友に災いが降りかかる日とされ、それが広く認知されお葬式に不向きと言われるようになりました。

友引にお通夜はしても良い?

友引に葬儀・告別式は不向きと言われますが、お通夜はどうでしょうか?通常、お通夜は人が亡くなってから翌日以降の夜に行います。亡くなった翌日が友引にあたることもあり得ます。ただ、お通夜は別れの行事ではなく、故人を偲ぶ時間という意味合いを強く持っています。そのため、葬儀・告別式の場合より神経質にならずに、お通夜を友引に行うケースも多いのです。

また、一般的に不吉とされる仏滅に関していうと、葬儀を行うにあたっては良い日とも言われています。「今までの物事が滅んで新しく始まる日」という意味合いもあるので、葬儀・告別式には問題ないという考え方です。

友引にお通夜を行った場合は、火葬は翌日になることがもっぱらです。友引にはお休みの火葬場が多いので、友引明けは混み合うことも予想されます。あらかじめ時間がかかることを想定して準備を進めておいた方が良いでしょう。

六曜は宗教と関係がある?

仏滅という仏の名が付く日があることから、六曜は仏教と関係があると思われがちです。

しかし、六曜は単に中国から渡ってきた吉凶の暦であり、仏教はもちろん、神道やキリスト教などの宗教とは関連性がないのです。そのため、友引にお葬式を避けるということに宗教的な意味合いは一切ありません。

「結婚式は大安がよい」「友引にお葬式を行ってはいけない」というのも迷信や縁起担ぎのようなものです。とはいえ、この考え方が古くから、広く普及していることも事実です。

友引にお葬式をする場合

ここまでは友引がお葬式に不向きといわれる理由を見てきました。それでも、どうしても友引に葬儀・告別式をしなくてはならないという場合もあるでしょう。その際に注意するポイントはあるのでしょうか。詳しく紹介していきます。

友引人形を使う

葬儀・告別式を友引以外の日に変更することができず、尚且つ周囲の声や縁起が気になってしまう場合は、友引人形を使うという方法があります。

友引人形とは、故人が寂しさを感じて友を道連れにしてしまわないように、お棺に入れてあげる人形のことを言います。

ぬいぐるみなど、燃えるものであればどのような人形でも構いません。故人が気に入っていた人形やぬいぐるみがあれば、友引人形として入れてあげましょう。

葬儀社によっては用意してくれる場合もあるので、相談してみるのも良いでしょう。

地域によって違いがあることも

「友引にお葬式はタブー」という考えは広く普及しているようで、地域差があります。事実、九州の一部エリアでは友引に葬儀を行うケースも少なくありません。

友引人形が生まれた関西の一部エリアでもタブー視されていないところがあります。

関東では友引を定休とする火葬場が多くあります。葬儀社に関しては、昨今では六曜を気にせず営業するところがほとんどです。地域差はもちろん、時流に合わせて六曜に対する考え方も変化していると言えるでしょう。

周囲の人への配慮

お葬式に参列する方が増えるほど、友引を気にする方も多くなります。周囲の声が気になる場合は、事前に一言断っておくなど、できる限りの配慮をした方が良いでしょう。

どのような形式のお葬式であっても、ご親族との相談はもちろん、故人の遺志や想いを考慮してあげることが重要です。

友引のお葬式はみんなが納得した上で

六曜を気にするのも昔ほどではないものの、土地柄や家系によっては冠婚葬祭の日取りを決める判断材料になっていることでしょう。やむを得ず友引の日に葬儀・告別式があたる場合は、できる限り親族間で相談して、皆が納得できる日取りを決めることが大切です。