病気の人にかける言葉とは。お見舞いや手紙に使える例文集

お葬式のマナー・基礎知識
病気の人にかける言葉とは。お見舞いや手紙に使える例文集

この記事はこんな方におすすめです

病気の人にかける言葉を知りたい人
手紙などで使える具体的な例文を知りたい人
病気の人へのお見舞いは、前向きになれる言葉を簡潔に伝えることが大切です。病気の人は精神的に落ち込んでいることも多く、言葉のニュアンスには注意が必要。この記事では、病気の人にかける言葉の選び方や、相手別・ツール別の例文、入院中の相手にかけたい一言やかけてはいけない一言を紹介します。

病気の人にかける言葉の選び方

病気の人は体力的・精神的に落ち込んでいる場合が多く、お見舞いのときにかける言葉には配慮が必要です。病気の人にかける言葉と避けた方が良い言葉、病気の程度によって変えるべき言葉を紹介します。

できるだけ前向きな言葉を選ぶ

お見舞いメッセージの基本は、ポジティブな内容を簡潔に伝えることです。病状が既に回復に向かっているようであれば、回復に安心しているという言葉をかけると良いです。励ましの言葉や回復を祈る言葉など、前向きなメッセージを伝えるようにしてください。ただし、心の病の時には逆効果になることもあるので、より慎重な言葉選びが必要です。

病気の程度によってかける言葉を選ぶ

お見舞いのメッセージは、相手のプライバシーに配慮することが重要。がんや心臓病などの重い病気にかかっている場合は、容態や病状を詮索されると辛いかもしれません。
また、「お大事に」という言葉も病状が軽いときに使う言葉です。深刻な病気や大きな怪我のときには向きません。そのようなときには、「養生なさってください」や「静養なさってください」などが適しています。病気の深刻度が分からない場合は無理に聞き出すことはせず、会えて嬉しいという気持ちや、回復を祈る言葉をかけるようにします。

実際にかけてもらって嬉しかった言葉も参考に選ぶ

病気の人にかける言葉は、実際にかけてもらって嬉しかった言葉を参考に選ぶのもおすすめです。病気中は孤独な気持ちになりやすいため、「いつもそばにいるよ」「ずっと一緒だよ」など、寄り添う気持ちを伝えてもらえると嬉しいと感じる人が多いようです。「大変だったね」「つらかったね」と共感するような言葉も向いています。
特別な言葉はなくても、自然にふるまってくれたことが嬉しかったという人も多くいます。いつもの挨拶に加えて、普段から好きな食べ物、雑誌などを差し入れるもの良さそうです。

避けた方が良い言葉は使わない

病名や病気の程度を聞いたり、過去の病気と比較したりするような言葉は控えましょう。「早く仕事に復帰してね」など、相手がプレッシャーに感じる言葉も避けるのが無難です。
そのほか、「弱る」「枯れる」「終わる」など良くない状況を連想させるような忌み言葉や、「度々」「またまた」などの重ね言葉もタブーとされています。

【相手別】病気の人にかける言葉の例文

病気の人にかけるお見舞いの言葉は、相手との関係性でニュアンスが異なります。ここでは、家族・友人・仕事関係の相手別に、病気の人にかける言葉の例文を紹介します。

例文①家族にかける言葉

    <回復に安心する言葉>

  • 先生も驚異の回復力と驚いてたみたい
  • 手術が成功したと聞いてホッとしたよ
  • 快方に向かっているとのことで安心したよ

    <励ましの言葉>

  • 家のことは気にせず、焦らずゆっくり療養してね
  • 週末にまたみんなで会いに来るからね
  • 体調はどう?何かあったら遠慮なく相談してね

    <回復を願う言葉>

  • 1日でも早い回復を祈っているよ
  • 元気な姿で帰ってくるのを楽しみにしているよ
  • 元気になったらまた出かけようね

例文②友人にかける言葉

    <回復に安心する言葉>

  • 入院したと聞いた時はとても驚いたけど、順調に回復しているようで安心したよ
  • 怪我は軽傷で経過が良好と聞いて安心しました。無理はせず、ゆっくり静養してね

    <励ましの言葉>

  • 近々またお見舞いに来るね
  • お大事にしてね ※命に別状がない場合
  • 今は病気を治すことに専念してね

    <回復を願う言葉>

  • ゆっくり休んで早く良くなってね
  • 退院して元気になったらまた一緒に遊ぼうね
  • 1日も早く回復することを祈っているよ

例文③職場の人や取引先にかける言葉

    <回復に安心する言葉>

  • もうすぐ退院だと聞いて安堵しています
  • 手術も成功したと聞き、胸を撫で下ろしました
  • ご容態が落ち着かれたとのことでひと安心しました

    <励ましの言葉>

  • 今はゆっくり体力を回復させてください
  • 仕事のことは気にせず、安心して体を休めてください
  • お留守の間は、皆で力を合わせて仕事を頑張ります

    <回復を願う言葉>

  • ◯◯さんの早い回復を願っています
  • ◯◯さんの元気な姿の復帰をお待ちしています
  • 出社される日を心待ちにしています
そのほか、お見舞いにいくタイミングやお見舞いの金額、お見舞いの品は、こちらの記事で紹介しています。

【ツール別】病気の人にかける言葉の例文

お見舞いの言葉を伝える方法は、直接会うほか、手紙やLINE、メールなどが考えられます。ここでは、直接会いに行けないときに手紙・LINE・メールでお見舞いの言葉をかける場合の例文を紹介します。

例文①手紙でお見舞いの言葉を伝える場合

直接会いに行けない場合は、お見舞いのメッセージを手紙で送ることも1つの方法です。仕事相手や取引先、目上の人には、手紙でお見舞いの言葉を伝えた方が良い場合もあります。
<仕事での取引先の場合の例文>
前略 突然のご病気と伺い、とても驚いております。存じ上げぬこととはいえご連絡が遅れまして大変失礼いたしました。
大分体調も戻られたと伺っておりますが、その後のお加減はいかがでしょうか。


日頃より業務にまい進されておりましたので、お仕事のことを気にかけておられるのではないかと存じます。
今は貴社御一同様にお任せし、十分にご静養なさってください。私も微力ながら尽力させていただきます。
まずは書中にてお見舞い申し上げます

                     草々
 令和○年○月
               株式会社○○○○
               ○○ ○○

例文②LINEでお見舞いの言葉を伝える場合

親しい間柄の友人であれば、お見舞いをLINEで簡潔に伝えても良いです。ただしLINEは読んだのか読んでいないのかが分かってしまうため、相手にとって負担に感じる可能性もあります。やりとりが続いてしまわないよう、返信は不要だという気遣いがあると良いでしょう。
<友人におくる場合>
入院したと聞いてびっくりしたよ。
具合はどうですか。

元気になったら、またカフェでお茶しよう。
ゆっくり静養して、元気に会える日を待ってるね。焦りは禁物だよ!

返信は不要です。気を使わずに!またこちらから連絡するね。

例文③メールでお見舞いの言葉を伝える場合

近年では、パソコンやスマートフォンの普及により、メールでのやりとりも多くなりました。相手が仕事関係の人であっても、社内の人などであればメールの方がやりとりしやすいこともあります。
<職場の上司におくる場合>
◯◯さん
先日入院されたと伺い、驚いてメールしました。
まだ入院されたばかりとのことでしたので、病院へ伺うのはご遠慮し、略儀ながらメールにてお見舞い申し上げます。

仕事の進捗や状況など気がかりなことも多いかと存じますが、◯◯さんがお留守の間、一同力を合わせて仕事に励んでまいります。
まずは治療に専念し、十分に養生ください。
1日も早く全快なされますよう、心よりお祈り申し上げます。

お返事に関しては、ご無理をなさらないでくださいませ。
お体とお気持ちが落ち着きましたら、改めて病院へお伺いしたく存じます。

取り急ぎ、メールにてお見舞い申し上げます。

病気の人にかけてはいけない一言

病気の人は精神面でも落ち込んでいることがあるため、かける言葉には注意しなければいけません。相手や状況によってはマイナスの意味で受け取られてしまう可能性のある、病気の人にかけてはいけない言葉を2つ紹介します。

根拠のない「大丈夫」

よく使ってしまいがちな「大丈夫だよ」は、根拠のあるなしで重みが変わります。相手が重い病気や命に関わる病気を患っている場合は、適当に励まされているのではと思われてしまう可能性もあるのです。
せっかくかけた言葉が相手のストレスとなってしまわないよう、根拠のない「大丈夫だよ」という言葉はかけないようにしましょう。

誤解を招く「かわいそう」

相手を想ってかけた言葉であっても、人によっては惨めに思われていると受け取ってしまう場合もあります。病気の人は精神面でも落ち込んでいることが多く、ちょっとした言葉が気に障ってしまうことがあるためです。
蔑視されていると受け取られ誤解されないよう、「かわいそう」という言葉はかけない方が良いでしょう。

病気の人にかける言葉はできるだけポジティブなものを

近しい人の病気を知ったときは驚くのが当然ですが、まずは落ち着いて状況を確認し、お見舞いの言葉を伝えます。相手が前向きになるようなお見舞いの言葉を簡潔に伝えることが大切です。伝えた後で後悔しないように相手や病状にあわせて、適切なお見舞いの言葉を選ぶようにしてください。