お焼香の意識が変わる!? お供えするお線香の意味とは?

お仏壇がある家では、線香は馴染み深い存在でしょう。普段、目にすることはなくても、ご実家の仏前やお墓参りのときに触れ、その香りに懐かしさを感じる方も多いのではないでしょうか。実は線香にも種類があり、宗派によって取り扱いが異なるものです。今回は線香をテーマにした内容でお届けします。

さまざまある、お線香を上げる意味

そもそも、お仏壇の前やお墓参りで、お線香を上げるのはどうしてなのでしょうか? それにはさまざまな意味があります。
その一つが「故人様のお食事」です。「人は死後、お線香の香りを食べる」という説があり、故人様が極楽浄土へ旅立たれる四十九日まで「線香の火を絶やしてはいけない」というのは、そのためです。お線香の香煙があの世に到着するまでの道案内などとも言われています。
また、お線香を上げている方の「心身を清める」という意味合いもあります。お線香の煙によって俗世で汚れた心や体の穢れをはらい、さらにはその香煙を通じて「仏様とつながることができる」とも考えられています。

贈答のときに知っておきたい、お線香の種類とトレンド

線香の種類には大きく分けて二つあります。一つが「杉線香」といわれるもので、煙の量が多く、お墓参りなどでよく使われるため、「墓線香」などとも言います。もう一つが「匂い線香」で、粘着性のあるタブの木をベースに、白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)などの香料を加えることで様々な香りが楽しめます。ローズやラベンダーといった花の香りや、コーヒーや紅茶、りんごの香りなど嗜好品・食べ物を表現したものも人気です。
また、マンションなど住宅事情もあり、炭をベースとした煙が少ないタイプも販売されています。お通夜などお線香の火を絶やさないようにする儀式では、燃焼時間が長い渦巻き線香を使用することもあります。

浄土真宗はお線香を寝かせる!? 宗教ごとのマナーとは

当然ながら、お線香の上げ方にはマナーがあります。まず、お線香に直接火をつけるのはNGです。必ず火のついたロウソクから線香に火をともしましょう。消す場合は口で吹き消さないこと。火元を上にしたお線香を垂直に持ち、真下にすばやく振り下ろすと簡単に消えます。
仏前にお供えするお線香の数は宗派によって様々ですが、大体1~3本となっています。基本的に浄土宗、日蓮宗、臨済宗、曹洞宗の場合は香炉の中心に1本、天台宗・真言宗は3本を逆三角形になるように立てます。お線香は立てず、折って寝かせるのが浄土真宗で、折らずに寝かせるのが日蓮宗です。実際には厳密な決まりはなく、お参りする先の宗派が分からない場合は1本で良いとされています。

時計がなかった時代は、お線香が時間を計る道具として重宝されていたようです。今は燃焼時間が短いミニタイプも販売されています。故人様と語り合いたいけど時間があまりない…そんなときのために用意しておくのもよさそうです。