濃密な時間で"家族の心と絆をつなぐ"。ファミーユがこだわる真の家族葬

コラム
濃密な時間で"家族の心と絆をつなぐ"。ファミーユがこだわる真の家族葬
皆さんは"家族葬"という言葉を聞いてどんなことを思い浮かべますか?「小規模で安価」「家族以外が参列できない閉じられたお葬式」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、「家族葬のファミーユ」が思い描く家族葬は違います。
この記事では、社員教育などに携わるスタッフ2名が、“家族葬”の生まれた背景やファミーユの理念や志についてお話しします。
2000年に設立された株式会社家族葬のファミーユ。

「お葬式を家族のものに」という志のもと、生活者の立場から必要とされるサービスを考え抜いて「家族葬」という新たな葬儀形式を生み出し、「家族の意向を主軸にした、家族のためのご葬儀」を届けてきました。

葬祭ディレクターとしての経験を積んだあと、カスタマーサービスの向上や社員教育などで活躍する瀬戸隆史・政田礼美が、「家族葬」に込められた想いを語ります。

CS推進部長 瀬戸隆史

1995年、互助会系の葬儀社に入社後、冠婚葬祭業で婚礼・葬祭など様々な経験を経て、家族葬のファミーユに入社。首都圏の支社長を経て2018年には理念推進部に配属。現在はCS推進部長としてCREDO(※)の実践とカスタマーサービスの向上のための社員教育などを行っている。

※CREDO(クレド)とは:家族葬のファミーユは、お客様に寄り添い、心のこもったご葬儀を提供するために、4つの指針をCREDOとして掲げ、行動しています。
https://www.famille-kazokusou.com/about-us/credo/

都市総合支社 品質管理課長 政田礼美

2010年、家族葬のファミーユ初の女性葬祭ディレクターとして入社。熊本支社、首都圏支社にてディレクター業務・アフターコンシェルジュ業務を経て理念推進部に配属。現在は、都市総合支社の品質管理課長として、首都圏(東京、神奈川、埼玉)、北関東、東海、関西エリアのお葬式を中心にサービス向上に取り組んでいる。葬祭の業務が『女性が自分らしく輝ける場所』になるよう活動している。

家族が故人とゆっくりお別れできる場所。それがファミーユの「家族葬」

家族葬のファミーユが設立された当時は、葬儀業界は各社が同じような商品を販売していて、競争も少なく価格も不透明なのが当たり前の時代でした。

そんな時代から葬儀をセットプランにして明確な価格設定とともに販売してきたファミーユは、創業期から一貫して大切な人との最期の時間をゆっくり過ごすための「家族葬」というサービスにこだわり続けてきたのです。

故人にお別れを言う時間も満足にとれない。従来の葬儀に抱いた違和感

政田:家族葬って元々は「家族のためのお葬式」という概念的な言葉で、形式的な定義はないんです。ただ、世に浸透しているイメージに共通しているのは、家族葬=個別葬であるということ、そして、小規模であるがゆえに安くて慎ましいという、どことなく寂しい印象じゃないでしょうか。

昔は葬儀といえば家を継ぐ世襲の場でもあったため、地域の人も招待するのが一般的でした。しかし、多くの方が参列する昔の葬儀の形だと、亡くなった方とご家族が一緒に過ごす時間というのが中々作れなかったんです。

ファミーユが提供する家族葬とは、そうした従来の葬儀とは違う、「最後に家族としっかり向き合える時間を過ごしてほしい」という想いから生まれたものです。これは創業者自身の原体験を起点としており、当社設立時から今に至るまで、当社の全てを貫く揺るぎない理念でもあります。

現代では核家族が主であるため、家族葬のような形が求められているのは必然だとも感じていますね。
瀬戸:東京では故人が亡くなってから葬儀がおこなわれるまで、早くて数日から1週間後です。しかし地域によっては、亡くなった当日の夜に葬儀がおこなわれることもままあり、ご家族が故人とお別れする時間が本当に取れない。私たちはそういった事実に違和感を覚えていました。そんな中でできることが、ご依頼や打ち合わせの短時間化だったんです。

現在ファミーユでは、パッケージ式で葬儀をご提供しています。私は以前は互助会(※)に所属していましたが、その頃2時間以上かかるのが常だったお葬式の打ち合わせを、当社では半分ほどの時間でおこなっています。こうした仕組みを全国に先駆けて作ったのも、家族葬のパイオニアであるファミーユでした。

※互助会=月々の積み立てを葬儀費用に充てることができる仕組み。提案されたオプションから選択して葬儀の内容を決める。

ファミーユの「家族葬」は決して閉鎖的な葬儀ではない

政田:"家族葬"というワード自体が、家族以外は参列してはいけないような、周りを寄せ付けないイメージを持っている方もいるかも知れません。でも、人と人との絆をつなぐことを大切にしている私たちは、家族葬を人との絆をシャットアウトするような意味で捉えてほしくないと考えています。

例えば打ち合わせで故人様のお話を聞いていると、この方はとりわけ人望がある方だったんだなと感じることがあります。そういうケースでは、ご家族には「お通夜だけでも参列を許してくれませんか?」とご提案します。もし、葬儀が終わったあとに多くの方がご自宅を弔問されると、落ち着く間もなくご家族が疲れてしまうことが想像できるからです。

もちろん血縁者以外を呼ぶお葬式になったとしても、かならずご家族と故人様だけの時間をつくることは約束しています。
瀬戸:ご近所の繋がりが強い地域にお住まいの場合は、「遠くの親戚よりも近くの他人」で、本当にお世話になった人であれば、血がつながっていなくても家族と思っていいのではというお話をします。故人様が亡くなったとしても残されたご家族の生活は続いていきますので、家族同士だけではなく、そうした絆も大事にしてほしいという思いがありますね。

葬儀の主役はご家族。だからお気持ちのヒアリングが大事に

2020年の創業20周年を機に次の展開を迎えたファミーユ。同年3月には東証マザーズ(現・東証グロース)に上場を果たしました。「地域いちばん店を、日本でいちばん数多く」を掲げて、事業の拡大とサービス向上に取り組んでいます。

全国のスタッフ全員が同じものを目指して

瀬戸:家族葬のファミーユは全国に支社があり、その地域に適した葬祭サービスを提供できることが強みです。しかし、その規模の拡大が「家族葬」を提供する上での理念を薄めたり、サービスのクオリティにバラツキを生じさせてしまったりしては本末転倒です。一般的に組織が大きくなると理念は浸透しにくくなっていきます。しかし当社はそうした未来を望みません。規模の拡大と理念の浸透とを両立させる。故人とご遺族の想いを汲んだ葬儀を提案するのが私たちのプライドです。
政田:実は当社での女性葬祭ディレクターは私が第1号なんです。入社したとき、葬儀業界は圧倒的に男性社会だったんですが、女性のディレクターだからこそできることや寄り添えることがあると信じてお客様と向き合い続けてきました。

社会的立場のあるお客様に恥をかかせられないという強いこだわりを持って、当時から所作や言葉遣いには特別気を遣っています。やはり、葬儀費用の中には私が誠意をもって尽くすことの価値も含まれていると思うので。

ディレクターである自分がご家族を支えていくために何を知っておくべきかというのを考えたときに、大切にすべきなのは故人様の生前の想いやお気持ちなのだと気づきました。

なので、私はご家族との打ち合わせのあとは、あえて自分から“くだける”んですよ。そして、いつも故人様が座っていた場所をお聞きして、お許しが得られればそこに座らせていただき、故人様と同じ場所からご家族の方を見てみる。こうして生前の視点に立ち、「もしかしたらあの方はこういうふうに思っていたんじゃないだろうか」と故人様の思いを想像すると、何ともいえないインスピレーションが湧いてくるのです。
瀬戸:葬儀ディレクターは、その場を取り仕切るという立場上、一歩間違えると自分が主導者になってしまうおそれもあります。でもあくまで葬儀の主役はご家族ですよね。だから、どんなときでも主役にそっと寄り添える存在であるべきだと考えています。場をリードしたり、黒子にもなったり、臨機応変にできないとディレクターとしては失格です。

そういう意味でも、事前相談やご依頼時にはヒアリングを大事にしてます。

多くの涙を直接見届けたから言える、"ご葬儀は貴重な機会"というメッセージ

政田:最近はこの業界にも、ITを主軸としたビジネスモデルで参入する企業が増えてきました。でも、その中に1年でも葬祭ディレクターを経験したことがある人がいるかと言われれば、おそらくいない。もちろんお客様のために、私たちも新しい技術や考え方を積極的に取り入れていくべきです。でも同時に"葬儀社"として積み重ねてきた経験値こそが私たちの強みであることも強く実感します。

創業以来20年間ずっと、全国各地で実際のご葬儀を自分たちの手で実行してきた私たちにできることは、「ご葬儀は素晴らしいものだ」という嘘偽りのない気持ちを世の中に伝えていくことではないかと思っています。

数多くの故人の魂、数多くのご家族の涙を見届けた私たちだからこそ、それを自分たちの心で届けることができるんです。
瀬戸:例えば熊本で喪主をされたあと、すぐ東京に帰らなくてはならないというようなお客様が、実はかなり多くいらっしゃいます。そんなときに北は北海道、南は九州まで展開している当社であれば、葬儀をおこなった地域から離れてしまっても縁が切れることなく、お客様を長期的にサポートすることができます。これもまた、私たちファミーユの強みだと思っています。

「心」と「絆」を大切に。家族葬のパイオニアとしての信念と使命

人と人との「絆」、そして「お客様=生活者」を大切にするファミーユの心意気。そこには創業当時から変わらぬ、家族葬のパイオニアとしての信念と使命感があります。

今はこの葬儀業界も競争が激化し、まさに戦国時代の様相です。しかしこうした競争は、お客様に提供されるサービスの進化をもたらします。

私たちファミーユは、「家族葬」という新しい概念とサービスを世に送り出しました。今後も変わりゆく家族の姿、生活者の志向を捉えて、お客様に喜ばれ続けるよう、努力を積み重ねていきたいと思います。