家族愛の強い動物ペンギンを学ぶ。伴侶と添い遂げる秘訣

お葬式のマナー・基礎知識
家族愛の強い動物ペンギンを学ぶ。伴侶と添い遂げる秘訣
ペンギンは、世界に18種類しかいない割に謎の多い生き物です。夫婦で協力して子育てをするだけでなく、同じ伴侶と添い遂げるなど、家族愛に溢れていることでも有名です。本記事では、ペンギンの生態や家族愛から、家族葬のファミーユのペンギンマスコットまで、ふり幅広めでご紹介します。

ペンギンの種類と生態

世界中の人々から愛されているペンギン。まずはペンギンの種類や生息地、特徴や特技といった基礎知識を紹介します。

種類と生息地

世界に住むペンギンは18種類で、日本の水族館ではそのうちの10種類以上が飼育されています。飼育数は約2,500羽以上と、世界で飼育されているペンギンの約4分の1を占めています。日本人は、ペンギンが大好きですね。
体が1番大きいのはコウテイペンギン、1番小さいのはコガタペンギンです。コウテイペンギンは体長が約1メートル20センチ、体重は約23~45キロと、まるで人間のようなサイズ感。一方のコガタペンギンは体長が約40センチ、体重は約1キロと大きさも重さもかなりの差があります。
ペンギンは南極などの寒い地域で生活しているイメージが根強いですが、南米や南アフリカ、ニュージーランドなど、南半球にも広く生息しています。ペンギンの生息地で最も暑い地域は、年間の平均気温が24度のガラパゴス諸島です。

南極にはオウサマペンギン、イワトビペンギンなどが生息していますが、繁殖するのはアデリーペンギンとエンペラーペンギンのみ、とされています。生息しているペンギンの種類が1番多いのは、南極ではなくニュージーランドです。

身体的な特徴

白と黒のツートンカラーが魅力的なペンギン。実は脂肪が多い生き物で、体脂肪率は40~50%もあります。この豊富な脂肪が、ペンギンを過酷な環境から守っているのです。

ペンギンは、野太い声で「ホーホー」と鳴きます。なかでも、ケープペンギンやマゼランペンギンの鳴き声は「ロバのようだ」と言われるほどです。ヨチヨチと歩く他に、腹ばいで氷上を滑る「トボガン」という移動手段を取ることもあります。

安定の特技

ペンギンは鳥なのに飛べないし、歩くのもおぼつかない代わりに、泳ぎが大の得意です。野生のペンギンは、水中を猛スピードで泳いで餌を捕らえます。その移動速度は、時速10キロとも言われるほどのスピードです。ちなみに、泳いでいる最中にジャンプすることを「イルカ泳ぎ」と呼びます。

水中に潜るのも、ペンギンは朝飯前です。一般的に、300メートルを超えると深海と呼ばれます。人間のフリーダイビング(閉息潜水)の世界記録は130メートルです。一方、潜りの名手であるペンギンは、ジェンツーペンギンで約212メートル、キングペンギンで約343メートル、そして、コウテイペンギンに至っては約564メートルも潜ります。一説によると、600メートルほど潜ることも可能だそうです。

ペンギン家族の愛情物語

テレビ番組でペンギン家族の様子が放送されると、家族愛の深さが話題を呼びます。夫婦仲が良く、子どもを協力して育てるペンギンを「理想の夫婦」と考える人も多いようです。こちらでは、ペンギンの愛情の深さが分かるエピソードを紹介します。

恋をして愛を育んで夫婦になる

ペンギンのオスとメスは、恋愛をして夫婦(ペア)になります。互いに好意を表しながら距離を縮めていき、鳴き声を交わしたり毛繕いをしたり、添い寝したりして愛を育みます。

私たち日本人と同じく、ペンギンも一夫一婦制です。夫婦になると、そのまま一生を添い遂げると言われています。また、同じペアで子作りを繰り返すことがほとんど。数あるペンギンの中でも、マゼランペンギンは特に夫婦の絆が強く、離婚率はたったの3%と言われています。

自然界に住むペンギンにはマイホームのような居場所があり、夜になると互いにその場所に帰ってきます。帰宅後は、お互いに羽繕いをする、互いのくちばしで突き合う、身体を寄せ合って寝るなど、夫婦で仲良く過ごします。どんな動物もスキンシップは大切なのですね。

夫婦で交代しながら卵を温める

ペンギンは、メスが卵を産むと片方が狩りに出て、もう片方が卵を温めます。平均32~34日間、夫婦で協力しながら卵を温め続けるのです。

コウテイペンギンだけは、オスが卵を温めます。ヒナが産まれた後は、メスが狩りから戻ってくるまで飲まず食わずで待ち続けます。その期間は実に60日前後。オスは自分の足の上に卵を乗せて、お腹の皮で包むことにより、マイナス60℃という寒さから卵やヒナを守ります。

移動期間も含めるとオスの絶食期間は120日に達し、その間に約40%も体重が減ってしまいます。それでもオスのペンギンは家族を守るため、命がけでメスを待ち続けるのです。

男女ともに育児に参加する積極性が夫婦愛を保ち続ける秘訣かもしれません。コウテイペンギンなんぞ、イクメンのかがみ。コウテイペンギンのような旦那さんとは晩年も共通の会話を多く持てそうです。

子どもは共同保育所で育つ

卵からかえった子どもは、しばらくは親に育てられます。その後、一定期間が過ぎると子どもは巣を出て、子どもたちだけで集まるように。その子どもたちの集団を「クレイシ(=共同保育所)」と呼びます。共同保育所にいる子どもたちのことは、狩りに出ていない親ペンギンが面倒を見つつ、外敵から守ります。

ファミーユのマスコット、ペンギンのファーミーくんについて

2000年に設立した家族葬のファミーユは、業界内でいち早く“家族葬”をブランド化し、家族愛の強いペンギンをマスコットキャラクターにしました。ここでは、ちょっとだけわが社のアイドル・ファーミーくんをご紹介します。

ファーミーくんのプロフィール

ファーミーくんは、短いネクタイがトレードマークの温和で優しいコウテイペンギンです。少し寂しがり屋な性格で、何よりも家族を大切にしています。主な生息地は太陽都市・宮崎県宮崎市。宮崎市内のファミーユホールでは、ときおりイベントに参加しています。熊本や千葉にも出張します。

ペンギンに込めた想い

家族葬は、亡くなった方と家族がゆっくりお別れをするお葬式です。また、故人を偲ぶ家族や親戚、友人など、残された人たちの「きずなをつなぐ場」でもあります。これらの想いを、愛情深い生き物の代表格であるペンギンに込めています。

中でもコウテイペンギンは「世界で最も過酷な子育てをする鳥」と言われるほど、家族愛が強い生き物です。また、ペンギンの白と黒のツートンカラーが、昔のお葬式の正装だった「燕尾服(えんびふく)」を連想させることから、マスコットに起用しました。

ペンギンも人間も、愛情を大切にする生き物

恋をして夫婦になり、協力して子どもを育て、同じ伴侶と添い遂げる。子どもたちは、仲間を得て親元から自立する。正に、ペンギンは理想の夫婦・家族と言えます。ペンギンのように、家族を大切にしたいですね。