【2021年】土用の丑の日はいつ?土いじりはNGな期間

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【2021年】土用の丑の日はいつ?土いじりはNGな期間
土用の丑の日(どようのうしのひ)とは、季節を分ける暦の種類「雑節」のひとつです。土用は、春、夏、秋、冬の年に4回、各季に18日間あり、その中でも丑の暦と重なる日だけが土用の丑の日になります。うなぎを食べると夏バテ防止になる夏の土用が有名です。本記事では土用の丑の日の概要や過ごし方、うなぎ以外のおすすめの食べ物などを紹介します。

2021年の土用の丑の日と基本情報

土用の丑の日は、四季に訪れる土用の中の1日を指すものです。まずは土用の丑の日の2021年の日にちと、概要と歴史、そして、この日にうなぎを食べるようになったきっかけを紹介します。

2021年の日にち

2021年の土用の丑の日は、6日あります。
  • 1月17日
  • 1月29日
  • 4月23日
  • 7月28日
  • 10月20日
  • 11月1日
このように夏以外にも沢山当てはまります。しかし、一般的には立秋前の7~8月の丑の日を「土用の丑の日」と呼びます。

「土用」について

土用は「土旺用事(どおうようじ)」を省略した言葉です。土用は年に72日間もあり、立春、立夏、立秋、立冬前の18日間(または19日間)を指します。それぞれの季節ごとにさまざまな習わしがあって、高温多湿な日本では梅雨明け前に訪れる“夏の土用”が特に重視されていたようです。他の土用の習慣が廃れても、夏の土用だけは今に残りました。夏の土用は「うなぎを食べる日」として特に良く知られています。
土用の起源は、「世界は2つの陰・陽と5元素(水・金・土・火・木)から成る」とする、陰陽五行説にあると言われます。陰陽五行説では、四季は次の5元素に当てはめられました。
  • 春=木
  • 夏=火
  • 秋=金
  • 冬=水
すると、「土」が必要なくなるため、それぞれの四季の終わりから1/5ずつを取って役割を与えたとされています。

「丑の日」について

「丑」は十二支の丑(うし)を指します。干支は方角や年だけではなく、月日を数えるのにも使われてきました。現在は1日、2日、というところを子の日、丑の日、寅の日…、という具合です。

土用の丑の日にうなぎを食べる習慣のきっかけ

土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは、江戸時代に入ってから。幕末の発明家・平賀源内がうなぎ屋に「本日、土用丑の日」と張り紙することを勧めたのがきっかけ、と言われています。
そもそも、天然うなぎの旬は秋から冬です。夏になると必然的にうなぎ屋の売上は落ちてしまうのですが、平賀源内は販売促進として「土用の丑の日=うなぎ」というイメージを利用することを勧めました。結果この作戦がみごとに当たり、人々の間で土用の丑の日にうなぎを食べることが習慣化したのです。

土用の丑の日のトリビア

ここからは、土用の丑の日について意外に知られていないあれこれを紹介します。

土用は雑節

土用は中国由来の二十四節気ではなく、雑節の1つです。雑節は日本人の生活文化や気候に基づいて生まれた季節の変わり目を示す暦の一種で、農作業の目安ともされていました。
また、土用の期間には始まりと終わりがあります。土用の始まりを「土用入り」と、終わりを「土用明け」などと呼びます。現在では、土用の入りは太陽位置で定められており、太陽黄経297°、27°、117°、207°となる日が土用入りです。一方、立春・立夏・立秋・立冬の前の日が「土用明け」と定められています。

一の丑、二の丑がある

年によっては、立秋前の夏の期間中に土用の丑の日が2回来ることがあり、1度目の丑の日を一の丑、2度目を二の丑と呼びます。近いところでは2020年で、一の丑が7月21日、二の丑が8月2日でした。また、2022年も夏に土用の丑の日が2回ある予定で、7月23日が一の丑、8月4日が二の丑となります。「酉の市」のある11月と同じですね。

丑の日に食べたいもの

土用の丑の日に食べたいものは、土用餅、土用蜆(しじみ)、うなぎなどが代表的です。それぞれについて詳しく紹介します。

うなぎ

土用の丑の日と聞いて、多くの人が真っ先にイメージするのがうなぎです。うなぎはたんぱく質やビタミン類、ミネラル、カルシウムなどが多く含まれており、栄養価はかなり高い食べ物と言えます。土用は各季節の変わり目で、気温の変化も激しい時期。体調を崩しやすく、うなぎを食べて英気を養うのは理にかなっているのです。

土用餅

土用餅とは、餅入りのあんころ餅のこと。土用の最初に当たる「土用の入りの日」に食べるのが江戸時代から続く風習です。あんころ餅を包む小豆は、厄除けの力があると考えられていました。また、餅は「力持ち」にたとえられます。季節の変わり目である土用にこの2つの食材を食べることで、無病息災が叶うと考えられたのです。

土用蜆(どようしじみ)

うなぎが定着する以前は、土用の丑の日にしじみを食べるのが習わしでした。しじみは栄養価が高く、整腸作用もあると言われます。夏バテ防止には最適で、好んで食されていたのです。また、そもそもしじみの旬は、産卵期前の6~7月。夏に訪れる土用の丑の日は、旬のしじみを味わう絶好のチャンスです。

うの付く食べ物

ほかにも土用の丑の日の「うし」に因んで、「う」の付く食べ物を食べるのが良いと言われます。例えば、次の食べ物がおすすめです。
  • 梅干し(うめ):クエン酸は、疲労回復効果あり
  • 牛肉(うし):たんぱく質が豊富
  • きゅうりやスイカ(うり):体を冷やす働きがあるため、夏に最適

土用の丑の日におすすめの過ごし方

土用の丑の日におすすめの過ごし方は、丑湯に入る、土用の虫干しをする、土用干しをするなどです。それぞれ詳しく紹介します。

丑湯(うしゆ)に入る

土用の丑の日には、薬湯に浸かって疲れを取るのが一般的でした。季節の変わり目に体を労るのが目的で、江戸時代には桃の葉の入ったお風呂を“丑湯”と呼んでいたようです。現代の丑湯では、必ずしも桃の葉にこだわる必要はありません。例えば、清々しく香るハーブなどをお風呂に入れて楽しんでみてはいかがでしょうか。

土用の虫干しをする

土用の虫干しとは、梅雨の間に湿気でカビ臭くなってしまった衣類を表に出し、風に当てて干す作業です。その昔は着物、書物や掛け軸などを陰干ししました。現代のような防虫剤や乾燥剤がなかった時代には、非常に大変な作業だったと言えるでしょう。現代では家中のものを引っ張り出して虫干しする必要はありません。防虫剤を交換したり、持ち物のお手入れをしてみたりするのがおすすめです。

梅干しの土用干しする

梅干しを仕込んでいる家庭では、土用の丑の日に梅を天日干しするのが望ましいと言われます。夏の土用の頃は、1年のうちでも太陽の熱が特に強い時期です。梅を日光に当てることで殺菌効果が期待でき、保存性が高まります。果肉もやわらかくなるので、よりおいしい梅干しになりそうです。

土用の丑の日に避けた方が良いこと

土用の丑の日には土や土地に関すること、旅行・引越し、新しいことは避けるべきと言われています。それぞれについて詳しく紹介します。

土に関すること

土用は土の気が盛んになる時期のため、土いじりは避けるべきと言われます。増改築、草むしり、庭木の移動などをするのは望ましくありません。ただし、土用でも土用の間日(どようのまび)は土を触って良い時期です。季節ごとに決まった十二支の日を間日としており、3~6日あります。以下が季節ごとの土用の間日です。
  • 春土用の間日:巳・午・酉の日
  • 夏土用の間日:卯・辰・申の日
  • 秋土用の間日:未・酉・亥の日
  • 冬土用の間日:寅・卯・巳の日

旅行・引越し

土用の期間中は、旅行や引越しなどで移動することも忌避すべきとされます。土用の期間は「良い方角」がありません。どこに行っても凶とされるため、じっとしているのが良いのです。

新しいこと

土用の丑の日は新規開業、結婚、転職など、人生で何か新しいことを始めるのも、タイミングとしては望ましくありません。土用は季節の変わり目に当たる時期。不調を感じやすく、新しいことを始めるにはリスクが大きいことが考えられます。

日本の夏には、うなぎと土用の丑の日

土用の丑の日近くにお葬式をされたご家族から「故人にもうなぎを食べさせてあげたかった」と言われることが少なくありません。土用の丑の日とうなぎのイメージは深く結びついており、日本の夏に欠かせない食文化として定着しています。土用の丑の日はおいしいうなぎを食べながら、土用の習慣や歴史、うなぎを好んだ亡き人について思いを馳せてみてはいかがでしょうか。