身内が危篤に|会社への連絡・報告方法と休みの伝え方

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身内が危篤に|会社への連絡・報告方法と休みの伝え方

この記事はこんな方におすすめです

身内が危篤になった
会社への連絡や休みの取り方を知りたい
危篤状態の身内に寄り添うために会社を休む場合は、すみやかな連絡が求められます。とはいえ、危篤の知らせは突然訪れるため、どう対応するべきか冷静な判断ができないかもしれません。そこで今回は危篤を理由に休む場合の休暇の扱われ方をはじめ、会社への連絡方法と休みの伝え方、危篤状態が長引く場合の対応方法などを紹介します。

身内の危篤で会社を休む場合の扱われ方

危篤の身内に寄り添うために会社を休む場合は、休暇の申請方法に注意が必要です。まずは身内の危篤で会社を休む場合の基本の考え方と状況別の休みの取り方を紹介します。

危篤では忌引き休暇にはならない

一般的に、身内が危篤で会社を休む際は、もちろん忌引き休暇にはなりません。それは、危篤といえども生きている状態だからです。忌引き休暇は、家族が亡くなってからお通夜や葬儀に出席する際に取得できるものです。
忌引き休暇については以下の記事をご覧ください。

一般的には有給休暇を取得する

危篤状態の身内に寄り添うために会社を休む場合は、有給休暇を取得するのが一般的です。ただし、与えられた有給休暇を使い切ってしまっていると欠勤扱いになりますので、自分の有給休暇の取得状況を確認しておいてください。

有給休暇が取れない場合は欠勤扱いとなる

身内が危篤という状態にあっても、有給休暇を取得できない場合は欠勤扱いとなり、休んだ分の給料は支給されません。危篤に関する休暇の取り方は会社によって異なることも考えられるため、上司に相談しておくと安心です。
なお、休暇を申請する際に証明書を求められることがあるかもしれません。その場合は、病院に依頼すれば「入院証明書」を発行してもらえます。発行費用は病院によって異なりますが、相場は1,500円~5,000円程度です。

【例文付き】身内の危篤で休む場合の連絡方法

危篤の身内に寄り添うために休暇を取る場合は、電話かメールで会社に連絡をします。ここでは会社へ連絡する際の連絡方法と、それぞれの例文を紹介します。

危篤の知らせを受けたら上司に電話連絡をする

病院や親族から身内の危篤の知らせを受け、仕事を休むことを想定している場合は、なるべく早い段階で上司に電話連絡をしてください。自分が休んでいる間、仕事に影響が出るのを防ぎ、かつ、職場の理解を得るためです。
電話をする際には医師の言葉も使って現状を説明し、会社に行くことができない旨を説明すると良いでしょう。会議や移動中など、上司と話せない場合は同僚に伝え、上司には改めて連絡をします。
<伝え方の例文:電話>
お疲れ様です。〇〇です。
先ほど、病院から入院中の母が危篤だと連絡を受けました。
突然で申し訳ありませんが、付き添うために数日間の休みをいただけないでしょうか。
ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

時間帯によってはメールで連絡をする

危篤の知らせを受けたのが深夜や早朝の場合、上司には電話ではなくメールで連絡します。その後、改めて電話をし、直接報告と休みの相談をしてください。
メールの件名は、休みの連絡であることが一目で分かるようにすることが大切です。分かりやすい件名にすれば、他のメールに埋もれて上司の確認が遅れ、仕事に支障が出るのを防げます。
<伝え方の例文・メール>
件名:【休暇のお願い】身内の危篤による欠勤のご連絡 ◇◇部 〇〇(名前)
 ◇◇部 〇〇部長
早朝につき、メールにて失礼します。◇◇部の〇〇です。
突然のご連絡で申し訳ございません。
先ほど入院中の父が危篤だと家族から連絡を受け、これから病院へ向かいます。
付き添いのため、数日間の休みをいただきたく存じます。
状況が分かり次第、改めてお電話いたします。
何卒よろしくお願い申し上げます。

身内の危篤で会社を休む前後に大切な4つのこと

危篤状態の身内に寄り添うために会社を休むのは、決して悪いことではありません。ただ、自分が休んだ分、誰かに負担がかかることも事実です。そのことを念頭に置いた上で意識したいのが、「理解・報告・助け合い・感謝」の4点です。それぞれ詳しく紹介します。

「危篤=死」ではないことを理解する

危篤は快方へ向かう見込みが低く、命に危険が迫っている状態です。血圧が低下する、呼吸が弱くなる、意識がなくなるといった状態になり、担当医師によって危篤と判断されます。
ただ、「危篤=死」ではありません。危篤と宣告されてすぐ亡くなることもありますが、一晩、もしくは2~3日ほど生きることも多いものです。本人の生命力によっては持ち直し、それ以上頑張ってくれることもあります。
危篤状態からの持ち直しについては、以下の記事でも紹介しています。

会社には闘病中から報告しておく

身内が病気などで入院し、長引きそうな場合はその旨をあらかじめ会社に報告しておきます。現状と、もしものときは会社を休む可能性があることを先に伝えておくことで、危篤で休むときに理解を得られやすいです。
報告する相手は、主に直属の上司と人事部です。上司は部下の働く環境を整える役割を担っているので、仕事の進捗状況や資料の共有だけでなく、悩みや気になっていることも相談しておくと良いでしょう。人事部は休暇に関する制度を使う際にかかわります。身内の危篤が理由で休む際の制度や、「もしものとき」の忌引き制度など、気になることを聞いておくと、いざというときに困りません。

日頃から助け合える関係性を会社内で築いておく

身内がすでに入院している場合も、危篤状態になるのは突然のことです。会社も急に休むことになるため、自分の仕事を他の社員にフォローしてもらうことになります。そのときのことを考えて、普段から自分も周囲のフォローを率先しておこなうと良いでしょう。日頃から助け合える関係性を築いておけば、会社を休む際も周囲の理解を得られやすく、快く協力してもらえるはずです。

復帰した際は感謝を伝える

仕事復帰をした際は、休みを取らせてもらったお礼と、迷惑をかけた謝罪の気持ちを周囲に伝えます。復帰の挨拶は直接するのが理想です。もし何らかの理由で直接会えない場合は、メールで伝えます。
お礼の気持ちを形で表したい場合は、菓子折りを持参すると良いでしょう。一人一人に手渡ししてお礼を伝えるのが理想ですが、難しい場合はオフィスの共有スペースに置いてみてはいかがでしょうか。
お通夜や法事などの手土産に便利なお菓子は、日持ちするので会社用にも適しています。

危篤状態が続きそうな場合の対応方法

先述したように、危篤と宣告されてもすぐに亡くなるとは限りません。危篤状態が長引きそうな場合に考えられる選択肢は、会社を長期間休む、もしくは家族と交代制で付き添う方法です。それぞれ詳しく紹介します。

休む期間を上司に相談する

休む期間が1日~3日程度であれば、会社側も理解を示してくれるでしょう。ただ、長期間休むことになると、仕事に影響が出ることが考えられます。また、どれくらいの期間休めるかは会社によって異なります。病院から危篤と連絡を受け、休みたい旨を上司に伝えた後もなるべくこまめに連絡を取り、現状の報告と休みの相談をしてください。

付き添いは家族と交代でおこなう選択肢もある

会社を長期間休むのが難しい場合は、付き添いを家族と交代制にする方法もあります。
危篤状態の家族をそばで見守るのは精神的に辛いこともあるでしょう。また、夜をまたぐ時には心配で眠れないこともあります。一人で無理をしないためにも頼れる家族や友人の存在は大切です。
そのほかに「危篤後のこと」として、葬儀の準備も必要になります。病院からもお迎え先を探すように言われるかもしれません。病院で付き添う人と病院外で葬儀社を探す人と、分担できると良いですね。

身内の危篤で会社を休む際は報告と相談を忘れずに

病院や親族から危篤の知らせを受けると、どうしても気が動転してしまうものです。まずは深呼吸をして、気持ちを落ち着かせてください。冷静になったら直属の上司に連絡し、現状を報告した上で休暇取得の相談をします。復職後は、フォローしてくれた社員へのお礼を忘れずに。助け合いの精神を持って働くことで、いざというときに周囲が助けてくれるでしょう。
また、身内が危篤状態になったときは、病院へのお迎えと葬儀について考えることも大切です。葬儀について分からないこと、不安なことがある場合は、葬儀社に相談してください。
葬儀社を選ぶポイントや事前相談などは、以下の記事で詳しく紹介しています。